テレビの影響力はすごい〜その2
 先日、朝日新聞読者の妹が、テレビのおかげで朝日の洗脳から解けつつあるという話をしました(6/19「テレビの影響力はすごい」参照)。
 今日は私の両親の話です。

 今日、わが家に両親が所用でやって来ました。
 一緒にお昼ご飯を食べながら、私はこの前妹にしたのと同じように両親に「憂国ネタ」を振ってみました。

 父はサラリーマン時代は熱心に労組活動をしていた人です。おかげで会社からは疎まれていたようです。支持政党はもちろん社会党。もっとも今は民主党を支持してるようですが。
 父は若い頃からずっと朝日新聞を読んでますし、考え方もまあ左巻きな方だと思います。
 (但し定年後は購読料を安くあげるため、朝日新聞と毎日新聞を1年交替ぐらいでとっかえひっかえしてます(^_^;)

 共産主義に傾倒していたとかそこまできつい人ではないですが、まあ普通に「戦争ではいつも庶民が犠牲になる。東條英機などの戦争指導者は許せない」と思っている人です。
 また本を読むのが大好きで、新聞も隅から隅まで読み、「おい、お前らこういう話を知ってるか?」と説法するタイプです。

 そんな父が「最近はもう朝日新聞の社説は読んでない」とのこと。はっきりした理由は不明ですが、「わざわざ読む気がしない」と言ってました。
 父とは会うたびに軽めの議論をするのですが、最後は私が理詰めで言い負かしてしまうことが多いんです。
 そんな私に対し、父は「いや〜、理屈はわからんでもないけどなぁ……、やっぱりそれは違うと思うけどなぁ……」とモゴモゴ言いながら苦笑して終わり、というパターン。
 ……ひどい娘ですな(^_^;。お父さん、ゴメン。

 私が今回驚いたのは、父ではなく母です。

 最初に言っておくと、母はもともとこういった話題に興味を示す人ではありません。思想的にはノンポリ(死語(^_^;)だと思います。
 ただ、一つだけ忘れられないエピソードがあります。

 私が子供の頃、アニメの「一休さん」を見ていた時のことです。
 あのアニメで、「人類みな兄弟〜」とか言って笹川良一が子供に囲まれてるCMが毎回流れていました。日本船舶振興会だったかな。
 このCMが流れると、いつも母が機嫌を悪くしていたのです。
 母は「この人は善人ぶってるが本当は悪い人。戦争で悪いことをした人。なのに堂々とテレビなんかに出て……」というようなことを言っていました。
 もちろん当時の私はA級戦犯なんて言葉すら知らなかったので、「ふ〜ん……」としか思わなかったんですけどね。
 (ちなみに笹川良一は、A級戦犯被指定者ですが不起訴により釈放されています)

 ということで、母も昔からそれなりに左巻きな傾向はあったようです。
 ただ、私がそのCM以外で母に対して思想的なものを感じたことは、これまで一度もありません。
 そんな母が、今日はなぜかとても饒舌でした。

 「新しい追悼施設を造るとか言ってるけど、日本人が決めて造るならともかく他の国に言われて造るのはおかしい」
 「中国や韓国に譲歩して首相が靖国参拝をやめたところで、他の問題でまた何か言ってくるのは目に見えてる」
 「中国や韓国が何言ってきてもほっといたらええのに。いちいち相手するからよけいに問題になるんや」

 私は目を丸くして、「え?お母さんってそんな考え方の人やったっけ?何でそう思うのん?」と尋ねました。そしたら母の答えは……「テレビでみんな言うてるから」。
 「もしかして、日曜の『たかじんのそこまで言って委員会』とか見てたりする?(^_^;」
 「うん。見てるよ(--)(__)」

 うぉぉ!母も見てたのね!読売テレビGJ!(≧▽≦)

 ただ、母は妹と違ってかなり暇な人で、他の番組もいろいろ見てるそうです。つまり、いろんなテレビ番組から得た情報を総合的に判断して現在の考え方にたどり着いたってことですな。
 だとしたら、テレビ番組全体が以前に比べたらかなり右傾化(?)してきてるということになるんでしょうか?
 「TVタックル」なんて、数年前と比べたらかなり保守的な作りになってますしね。直後の「報ステ」を見て、あまりの落差に驚きますから(^_^;

 しかし、笹川良一について母は現在はどう思ってるんだろうか……。
 残念ながら訊くの忘れちゃったんです。今度会った時に訊いてみます。

 「朝日新聞やめたら?」と父に対してもいつも言うのですが、「朝日と毎日を交互にとってるからええやろ。その方が購読料が得やねん」と言って聞いてくれません。
 産経は「公明党批判ができないからダメ」、読売は「巨人嫌いだから取りたくない」のだそうです。
 まあわかりますけどね、気持ちは。私も産経がベストだなんて全然思ってませんし。

Posted by くっくり 01:46 | マスコミ | comments (16) | trackback (0)