「TVタックル」日中外交&日朝外交
 今夜(9/5)の「TVタックル」、テーマは外交問題でした。この時期に外交を取り上げたことはGJですね。ま、選挙の話題を大っぴらにやるわけにもいかんから……ってことなのかもしれんが。

 ラテ欄にはこうありました。

郵政選挙で政治空白!?どうするニッポン外交 三宅と(秘)激論!! 今夜もさえわたる!?田嶋陽子

 「さえわたる!?田嶋陽子」に釣られて見ちゃった人、多いのでは?(^_^;
 何せ先週の田嶋、「別人が中に入ってるのでは」なんて冗談がネットに飛び交うほどまともなこと言ってて、驚かされましたもんね(拙ブログ:8/30付「細切れぼやき」のコメント欄参照)

 皆さん、ご安心(?)下さい。田嶋は元に戻ってました(^_^;

 日中外交、日朝外交、日米外交の3つが議論されましたが、ここでは日中外交と日朝外交の箇所を、スタジオトークを中心に紹介します。
 あくまで概要ですので、参考までにご覧下さいね。添削や補足があれば、コメント欄にて宜しくお願い申し上げます<(_ _)>

 今日の出演者は、三宅久之氏、浜田和幸氏、小池政行氏、勝谷誠彦氏、田嶋陽子氏。あと、いつもの三人でした。
 (気分によって敬称略)

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(1)日中外交

 まずは浜田和幸氏が胡錦濤に会ってきた、という話。「胡錦濤さんは意外と国際協調派」だと。
 元外務省の小池政行氏がやや小声で「でも彼はチベットを弾圧した」と、手のひらを上から下に押さえつけるゼスチャー付きでツッコミ。
 が、浜田氏は「胡錦濤のお母さんが亡くなって泣いた話」がどーのこーのと。それ聞いた司会の阿川佐和子さんが「騙されて帰ってきたんですか?」と、きついツッコミ。
 すかさず勝谷誠彦氏が、浜田氏に「どうやったら胡錦濤に会えるんですか?」と質問。浜田氏は「外資ですね」という返答。……やっぱカネなのね、中国は(^_^;

 VTRで青山繁晴氏曰く。
 「日中関係が悪いと言われるが、外交のほんの一部。経済では深まってる。日中関係が過去最悪だと日本が言う自体、向こうの戦略に乗っかってる。向こうは靖国参拝はさほど気にしていない。小泉さんが靖国参拝を通じて中国・韓国にNOと言ってる、それが問題にされてる。中国はアジアの覇権国家になりたい。『日本は今まで通り、NOと言うな』と言ってる。小泉さんはそれを直感で感じてる、天才。小泉さんは靖国を対中カードとしてる。(中国は強気だが)中国の言動にびっくりしたりあきれたり怒りながらも、日本は中国の戦略、したたかさを学ぶべき。現在の中国の動きは、20〜30年後のことを見てセットで動いてる」

 VTR後、三宅久之氏がズバリ。「日中関係は、中国が日本を臣下として使えるならうまく行く」
 このあたりで田嶋が「原爆を落とした相手の顔は見えないから怒りが少ない。が、中国人は日本兵に撃たれたり刺されたり、顔の見える距離で殺されたから怒りが大きい」などとトンチンカンなことを言い出しました。これには特に勝谷氏が激怒してました。
 田嶋はいつものように南京大虐殺があったという前提で話してました。でも出演者の誰もツッコミ入れなかった。だめじゃん(T^T)

 小池氏は日中関係悪化は中国の教育にも問題がある、と。「中国は日本軍が残虐だと刷り込んでいる。これでは日中関係うまくいかない。中国にある博物館を見たが、こんなにひどく描いていいのかというぐらい、拡大解釈している」。
 また小池氏はこんなことも。「どうやって中国を日本の国益に叶うように動かすか。国交正常化した田中角栄の時も今もその戦略がない」。

 ここでチャイナスクールの話。
 再び小池氏。「阿南大使(田嶋は「あなん」と言った(^_^;)は中国に溶け込まれてる。その国が好きになってしまう。日本の国益を第一に向こうと張り合うという外交官はほとんどいない。なので向こうにこれから行く外交官には、『向こうに取り込まれるなよ』と言って送り出す」。
 また、政治家と外交官の関係についても説明。どの政治家、どの派閥についたら自分が有利になるのか、を外交官は考えている、と。
 田嶋が「中国は将来も考えて外交してるのに、日本の官僚は自分の利益ばかり。大人と子供だね」みたいに批判。

 ここで勝谷氏が、鳥取県の職員から聞いたという話を紹介。朝日放送「ムーブ!」でも紹介してた話ですが、日本の漁船が韓国の船に体当たりされたと。それで外務省に何とかしてくれと苦情を言ったら、外務省は「じゃあ位置関係を調べてみます」などと呑気な対応だったと。
 これを聞いた小池氏、「気持ちわかるなぁ。官僚は『俺の所に持ってくるなよ。俺の次の担当の奴の時に言えよ』と思う」と本音を。
 官僚の事なかれ主義……嗚呼(T^T)
 三宅氏が「やっぱり外務省は潰さないといかん!」。
 さらに三宅氏、「中国はこれまでに選挙というものをやったことがない。経済的な付き合いはともかく、政治的な付き合い、同盟としての枠は組めるわけがない」と言って、ここで一旦CM。

 CM明けて、重村智計氏(北朝鮮の専門家)が「靖国参拝でこういう状態になったが、小泉さんは別に反中ではない。それをちゃんと説明すべき」と。
 小池氏は「8月15日の参拝をやめて、謝罪の談話も出したのに、中国はウンともスンとも言ってこない」。
 が、田嶋は「でも反日デモやめたじゃない!」。これに対して、勝谷氏だったと思いますが、「そう、中国はデモはやめられるんですよ」と皮肉っぽく。
 田嶋はしつこく「向こうの人は戦争のトラウマが消えないんだよ!」。でも、これも三宅氏が「『消えない』と口で言ってるだけですよ」と、けんもほろろ。

 阿川さんの「対中外交の鍵はないんですか?」という問いかけに対しては、小池氏が「対米、対ASEANとの戦略を絡めて対中外交をやる、それしかない」と答えたぐらいで、具体的な策には誰も言及できず。
 三宅氏は、日本の常任理事国入りを阻止した中国のやり口は嫌らしい、と批判。
 最後に勝谷氏が「日本が中国と対等に付き合ったことは、歴史上ほとんどなかった」。……ほんとにねぇ。

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(2)日朝外交

 まずはVTR、六カ国協議、拉致問題、核問題について。
 青山繁晴氏は「(核問題で)北朝鮮は既成事実を作る。アメリカはそれを知ってるぞ、報道するぞとサインを送る。いわば前哨戦をやっている」。
 ジャーナリストの嶌信彦氏は「六カ国協議に委ねてる限り、核問題が解決しない限り、拉致問題へは行かない」。
 家族会の会見のVTRも流れました。横田滋さんは「経済制裁するチャンスは何度もあったのに……」、増元照明さんは「選挙、郵政民営化だけが争点になっていいのか?」。
 再び嶌信彦氏、「もう一度、拉致問題を人権問題として結びつけながら、アメリカ・韓国・中国と手を結ぶという形にしていかないと、核問題が解決しても拉致問題は置き去りになる」と。……中国が人権問題で動くとはとても思えませんが(^_^;
 再び青山繁晴氏、「拉致問題を言い続けることが大事。そうすればいずれ交渉が再開する。もしだめなら安保理に持っていく。ひるんではいかない」と力説。

 VTR後、田嶋が口火を切りました。
 「これ言うと怒られるかもしれないけど……」と言った途端に、誰かから(勝谷さん?)「だったら言うな」てなツッコミが。
 が、田嶋はかまわず、「これ、私2年間ほどずっと考えてきたんだけど、拉致問題を解決したかったら、経済制裁は他国の協力がないと無理で、だからご家族(拉致家族)の言ってるのは無理。このままじゃ拉致問題は解決しない。北朝鮮は『シニテイ』だから……」。
 はぁ?シニテイ?……三宅氏がすかさず「『シニタイ』でしょ?」と訂正。そう、田嶋は『死に体』と言いたかったんですね。この人、本当に大学教授?(^_^;

 田嶋の話の続き。
 「日本はまず決心すること。北朝鮮を潰すのか、生かすのか。生かすのなら国交正常化が先。物や人が自由に行き来するようにする。みんなが行って、ご家族が北朝鮮に行って探したり、情報を集める。2年前から私はずっと同じ考え」。
 出演者一同、渋い表情しつつも田嶋の話を最後まで聞いてました。

 最初に突っ込んだのは浜田氏。「田嶋さんは優しい人だなと思うが、善意の国家ならいいが、向こうは六者協議を高笑いして見てる。俺達の有利な方向に進んできてるぞ、と」。
 重村氏もいつものエヘヘ笑いをしつつ、「誰も北朝鮮に自由には行けない」。
 すると田嶋が重村氏に噛みつく、噛みつく。「何で行けないんだよ!」。ここからしばらく二人の応酬。
 重村氏は「入れないんだもん。ビザ出さない」。田嶋が「何で出さないんだよ」と食い下がっても、重村氏は「出すわけないじゃない。出しませんよ」と、冷静。
 田嶋、ややキレて「何で決めちゃうの!日本が成熟したらビザ出すよ」。
 が、重村氏は全くひるまず「イギリスなどの成熟した国も(北朝鮮に)入れてませんよ」と、トドメ。

 ここで阿川さんが「国交正常化して日本にメリットは?」と良い質問。
 重村氏以下、出演者一同口々に「メリットはない」
 田嶋がまた不満げに何か言ったんだけども、大竹まことが「国交正常化しても拉致被害者探せない。国がやったことだから向こうは隠す」と。
 それでも田嶋は「外交で何とかやれば」みたいなことを。
 勝谷氏が「金正日は、自分は拉致を知らなかったと言ってる。実行した人らは処刑されたと言ってる」と畳みかけると、田嶋は投げやりな態度になって、小声で「知るかっ」。出演者爆笑。
 大竹まことが「あきらめ早いな〜。2年間の持論だと言ってたのに」。勝谷氏が「ピュアな心の持ち主なんですよね」と追い打ち。
 ここでCM。

 まぁ田嶋はピュアとかいうよりも、「中国人や朝鮮人は善人だ」という前提で物事を考えるから、こういうアホな主張になってしまうんだと、私は思いますけどね(^_^;

 CM明けて、大竹まことが「六カ国協議の共通の議題は核。拉致に関係あるのは日本と韓国だけ。韓国はあまり熱心でない。一国で言っても始まらない。結局、アメリカしかいない」 。
 重村氏は、「ライス国務長官が就任直後ってこともあって、核問題で成果を上げたいと。でないと議会で叩かれる。が、核問題が解決しない限り国交正常化はしないという、第一次政権の頃からのブッシュさんの考えは変わってない。日本は単独でも『制裁する』と言うこと」という内容の発言を。
 単独での制裁の効果については、三宅氏が「『日本を火の海にする』とか言うからには、効果はある。効果なくても、どうせ他の国はやらないから」みたいなことを。

 ずっと前から一貫して『制裁効果ある派』の重村氏、「効果はあります。北朝鮮の予算は2600億円。日本の自治体並み。制裁発動したら、『解除してくれ』と言ってくるから、それで拉致の交渉ができる。日本のカードになる」と。
 阿川さんが「何で小泉さんは制裁しないんですか?」と、これまた良い質問。
 これに対して、重村氏は「小泉さんは北朝鮮にもう一度行きたいと思ってる」と答えてました。

 小池氏は重村氏とは別角度から提案。「アメリカに対して『アメリカから拉致をやってくれ。でないと日本は六カ国協議を降りる』と言う」。
 大竹まことが「それやったら日本は困るでしょ」と突っ込むも、小池氏は「いや、みんなが困る。日本はカネ出す役目だから、日本がいなくなったら困る」と。

 と、ここで阿川さんが「北朝鮮に対してこういう議論、昔はできませんでしたよね。進歩ですね〜」と、しみじみ。……確かに(--)(__)
 重村氏、「拉致問題はいずれ解決する。以前は拉致を認めるなんて考えられなかった。それが突然小泉さんが行って、向こうが認めた。北朝鮮は困れば譲歩する。困らせる手段の一つが経済制裁」。
 大竹まことか誰かが「いや、でも中国や韓国が助けるでしょ」と反論。
 でも重村氏はあっさりと、「中国は助けない。韓国も限度がある」

 三宅氏が「日本はアメリカに対して、もっとちゃんとやれと言うべき。イラクに自衛隊派遣したんだから」と言ったところ、小池氏が「自衛隊だけじゃないですよ。赤字国債など、経済でも日本はアメリカを支えてる」と補足。
 再び三宅氏、「日本はアメリカに対してカードを使わなきゃ。使わないことが親米だと思ってる」。

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 ……以上です。
 拉致問題が気になる私としては、それが今日取り上げられて嬉しかったです。
 全く選挙の争点にされてませんし、それどころか去年12月に横田めぐみさんの遺骨が別人の物だったという鑑定結果が出て以降、ずっと置き去り状態ですから。

 そんな中、今日のニュースから拉致問題関連の物を2つご紹介。

「早期の制裁」賛成45%=衆院選候補者にアンケート−拉致家族会

 この件については、救う会からメールニュースが届きました。
 ★☆救う会全国協議会ニュース★☆(2005.09.05)
 家族会・救う会では、本日3時に記者会見し、総選挙全立候補者へのアンケート調査結果を公表した。結果は救う会ホームページにも掲載されている。拉致被害者救出のために、早期経済制裁を支持する候補者に投票してくださるようお願いいたします。

 アンケート結果はこちらからどうぞ。
 左のメニューから、あなたの選挙区の立候補者の回答を見ることができます。ぜひ投票の参考になさって下さい。

 あと、↓これは……アサヒコムにしか載ってないのかな?

拉致問題対策官新設へ 警察庁、来年度に組織改正
 北朝鮮による拉致問題の解明を目指し、警察庁は外事課に「拉致問題対策官」を新設することを決め、来年度の組織改正要求に盛り込んだ。

 政府認定の拉致被害者は、今年4月に78年に消息を絶った神戸市の元ラーメン店員田中実さん(不明当時28)が新たに加わり、11件で16人(うち5人が帰国)になっている。

 拉致問題対策官は、各都道府県警同士の連絡調整を行うとともに、警察内部では、家出人を担当する生活安全局や鑑識・鑑定などの刑事局と連携する際、情報の取り扱いや活動の要となる。

 拉致問題は外事課が担当してきたが、安否不明者の消息について進展がみられないことなどから、警察庁は体制強化を進めるという。

 具体的には、拉致被害者の家族らに対し、捜査経過の報告や心のケアにあたるほか、収集した情報の整理や分析を行う。

 また、警察庁は、拉致の可能性が指摘されたり、国外移送目的誘拐容疑で告発を受理したりしている失踪者約430人のなかには、拉致被害者として追加認定できるケースもあるとみており、真相究明への捜査指揮を執るという。

 GJ!(≧▽≦)……でも遅いっ!(-.-#)
 「今頃になって何故?何かウラがあるのでは?」と、邪推してしまうのは私だけ?

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Posted by くっくり 00:40 | TV番組内容紹介 | comments (10) | trackback (4)