韓国の現状〜対日外交そして教育
 11月は外交の月。連日、外交絡みのニュースで大にぎわいですね。
 今日は韓国について書いてみたいと思います。

日韓首脳会談平行線 大統領「靖国は韓国への挑戦」 首相「戦争の美化ではない」
 【釜山=阿比留瑠比】小泉純一郎首相は十八日夕、釜山市内の会議場で韓国の盧武鉉大統領と会談した。大統領は(1)首相の靖国神社参拝(2)歴史教科書(3)竹島問題−の三点について、「韓国への挑戦でもあり、日本が過去に戻るのではとの懸念がある」と指摘。これに対し、首相は「靖国参拝は戦争の美化、正当化では決してない。誤解だ」と反論し、両首脳の主張は平行線をたどった。北朝鮮問題では、日米韓三カ国が協力して平和的解決を目指すことで一致。大統領は日朝国交正常化にも言及したが、首相は「拉致問題の解決が重要だ」と応じた。

 会談で、大統領は靖国参拝問題など歴史認識問題について「韓国民は決して受け入れることはできない。ぜひとも解決する必要がある」と強調した。ただ「過去についてこれ以上の謝罪や国としての賠償を求めてはいない」とも述べた。靖国神社とは別の国立・無宗教の追悼施設建設については触れなかった。

 これに対し首相は「靖国参拝は、二度と戦争をしてはいけないという決意と、心ならずも戦争に赴いて亡くなった人の犠牲の上に今日の平和があるとの思いで行っている。六十年前の敗戦から今日に至る平和の歩み、日本の果たした役割に誇りを持っている」と説明し、理解を求めた。

 また、北朝鮮問題に関して、首相は「拉致問題、核などの安全保障、いずれも重視している」と発言。大統領は「拉致問題については実務者の間でうまく処理し、解決されることを期待している」と述べた。両首脳の会談は今回で八回目。

 こういう不毛なやりとりがあと何十年続くんでしょうか。気が遠くなりますが、日本は今後も言うべきことははっきり言っていかねばいけませんね。

 特に注目すべきはこの箇所でしょうか。

 会談で、大統領は靖国参拝問題など歴史認識問題について「韓国民は決して受け入れることはできない。ぜひとも解決する必要がある」と強調した。ただ「過去についてこれ以上の謝罪や国としての賠償を求めてはいない」とも述べた。

 つまり「個人賠償は今後も求める」ってことですな。

 ちなみに上記記事の「韓国への挑戦でもあり、日本が過去に戻るのではとの懸念がある」の箇所ですが、日本側がそう説明したことに対し韓国側は「事実と異なる」と反論してきてるようです。


 今回の日韓首脳会談について、産経新聞ソウル支局長・黒田勝弘さんの解説です。わかりやすいです。

韓国 つかず離れず選択外交
 小泉純一郎首相の靖国神社参拝への強い反発から一時は「不発か?」とされたアジア太平洋経済協力会議(APEC)の舞台での日韓首脳会談はとりあえず開催にこぎつけた。韓国側としては怒りのコブシを振り上げてはみたものの、結局、国際的非常識はやれなかったようだ。ただ米国、中国、ロシアなど主要国との個別首脳会談の中では最も短い時間だった。相変わらず日本に対する“強気”ないし“強がり”が垣間見える。

 盧武鉉政権は首相の靖国参拝後、対日外交を「必須不可欠の外交」と「選択的な外交」に分け、時によっては後者の立場で日本との外交的接触は拒否するという方針を発表している。今回は前者として首相に会った。次の年末の定例首脳会談はどうか。おそらく行われるだろう。定例外交は中断すると再開が難しい。

 やるときは「日本側に韓国の考え方を粘り強く伝えるには出会いは必須」といえばいいのだ。今回の会談時間が短かったのは次回への含みがあるのかもしれない。

 ところで盧武鉉大統領は小泉首相にあらためて靖国・歴史教育・独島(竹島)の“反日三点セット”で韓国側の主張を受け入れるよう要求した。このうち韓国では近年、靖国問題で日本に対する外交的反発が目立つ。なぜか。

 韓国は日本と戦争をしたわけでもなく、いわゆるA級戦犯問題も韓国は対日戦勝の連合国ではなかったため直接的には関係ない。韓国内でも「戦犯問題は植民地支配とは直結していないため韓国は中国に比べ靖国問題では発言権は落ちる」(韓国日報社説)といった正確な指摘も一部にはある。

 しかし時の経過で過去の時代の実際体験が遠くなり、しかも歴史教育やマスコミなどを通じ「日本支配と果敢に戦った」という抵抗史観一色で育った世代が増えるにつれ、韓国では自らを日本を裁いた連合国の立場に置こうとする考えが広がっている。そこから「日本に支配・統治されたが日本とは一緒ではなかったんだ」と思い込もうとして、逆に軍国主義日本糾弾の意味で靖国問題にこだわるのだ。

 それに盧政権の対日強硬外交の背景には、国力増大による過剰気味ともいえる民族的自信感がある。これまでの韓国の政権は日本に対する恐れや遠慮からくる卑屈な低姿勢外交だったとみる。そこで韓国が日本に対して貫けなかったとする歴史がらみの要求について、ことあるごとに日本に対し強硬に要求し主張をぶつけようとする。そこには当然、そうした“堂々たる”対日強硬外交を政権の業績として歴史に残したいという欲もある。

 盧政権は「自主外交」の名で韓国を「東アジアの均衡者の役割」に位置付けようとしている。これは相対的には日米のワクから出るという方向である。対日外交もその一環であり、今後は日本に対しては近づいたり離れたり「選択的」に対応するというのだ。日本もそれに対応した付き合いにならざるをえない。(釜山 黒田勝弘)

 黒田さんのおっしゃるのとは意味合いは違いますが、「つかず離れず選択外交」、お互いにそれでいいんじゃないですかね。

 卑近な例になりますが、職場なんかでも価値観が違ったり波長が合わなかったりする同僚が一人や二人はいるものです。
 そういう相手と無理に仲良くしようとしても、互いにストレスを増すだけ。
 ここぞという時は意見を闘わせることも必要でしょうが、それ以外は最低限の付き合いだけをして、あとは互いのやることに口出ししない、させない。
 それが当事者同士にとっても周りの人たちにとっても、最も円満なやり方だと思います。

 韓国(及び中国)がしつこく日本に言ってくる『歴史認識』や『靖国参拝』が、果たして「ここぞという時」にあたるかどうか?と言えば、あたらないのは明らかです。
 歴史認識はその国によって違うし、戦没者の祀り方もその国によって違う。それらはあくまでも国内問題であり、外交問題に発展させる方が非常識なのです。

 日本は韓国(及び中国)に対して何度も謝罪してきました。
 彼らはその都度「口先だけの謝罪ではなく態度で示せ」と反論しますが、たとえ態度で示したとしても(例えば首相が靖国参拝を止めるなど)、他のことでまた文句をつけてくるのは火を見るより明らかです。

 だって、彼らはもともと日本を許す気なんてないんですから。
 政策上の理由から一時的に親日に転じることはあるかもしれませんが、反日思想そのものは絶対になくなりません。
 特に小中華思想が染みついた韓国人(歴史上、日本よりも中国の方が朝鮮半島に多くの災いを引き起こしてきたにもかかわらず、韓国人は中国には頭が上がらない)にとって「反日を捨てる」ことは、民族アイデンティティの崩壊につながりかねません。

 そのあたりの事情を私たち日本人はもっと理解すべきだと思います。
 今後も韓国とは不毛なやりとりが続くでしょうが、もう「彼らは言わずにはいられないんだな。『♪やめられない、とまらない、かっぱえびせん』なんだな」と割り切ってしまった方がいいと思います(小泉首相はすでに割り切ってしまってるように見える)。

※関連ニュース
 中韓との友好関係を今後も重視=小泉首相
 盧大統領の訪日こだわらず 麻生氏、靖国譲歩に否定的


 同じく今日(11/19付)の産経朝刊国際面に、これまた同じく黒田勝弘さんの韓国にまつわるコラムが載ってました。掲載は紙面のみのようですので、こちらで入力したものを引用させていただきます。

■韓国版・日教組の猛威
 韓国で教員労組が猛威をふるっている。「教師は労働者か?」をめぐる議論や指導部の左傾化をはじめ、往年の日本の日教組現象にあまりに似すぎているのがいかにも切ない。どこの国でも似たような通過儀礼(?)があるのだろうか。

 釜山で開催中のアジア太平洋経済協力会議(APEC)をめぐっても、韓国版・日教組の「全教組(全国教職員労働組合)」が物議を醸している。

 というのは釜山地域の「全教組」が授業現場で“反APEC教育”の実施を宣言したからだ。その理屈は「自由貿易拡大などを名分にしたAPECはアメリカによる経済支配の舞台だ」というもので、これを機会に子供たちにアメリカ批判の教育をしようというのだ。

 日教組と同じく「全教組」も左翼イデオロギー過剰で知られ、授業では「南北統一教育」と称して「北朝鮮が貧しいのはアメリカがいじめているため」といった反米・親北教育が公然と行われている。

 釜山での反米授業計画は関係当局や父母、保守団体などから強い批判を受け遠慮気味とも伝えられるが、日教組と違って労組の正式指令で堂々と反米など“政治教育”をやるところが興味深い。遠慮なしの露骨で正直なのはやはり韓国的か?

 そういやAPECには小泉首相も出席したのに、反日デモは一つも起こらなかったようですね(起こっていれば日本のサヨクメディアがそれを伝えぬはずがない)。
 韓国人的には今は反日<反米ってことなんでしょうか。

 それにしてもすごい。教師が「正式指令」を受け、教育現場で堂々とプロパガンダをすることができるなんて。
 日本の左翼教師皆さんは羨ましくてたまらないでしょうね(^_^;

  
 「韓国人につけるクスリ」という話題本があります。
 2004年からソウルで約1年間日本語講師を務められた、中岡龍馬さんによる体験記です。韓国人(特に若者)の生活や気質、日本観などが赤裸々に綴られています。

 中岡さんは「今だからこそ・・・韓国斬り!!」という人気ブログを運営されていましたので、拙ブログの読者さんもよくご存知かと思います。
 (ご存知ない方はEast Asia News Watchさんのエントリー<「今だからこそ・・・韓国斬り!!」さんが閉鎖>をご覧下さい。参考になると思います)

 「韓国人につけるクスリ」では、韓国の教育現場における問題も語られています。
 韓国は学歴社会、また賄賂社会として有名ですが、賄賂の問題は教育現場でも発生しているそうです。
 日本でも例えば「裏口入学」とか、そういう部分的な問題はありますが、韓国ではもっと広範囲でそのようなことが行われ、根深い影を落としているようです。

■「韓国人につけるクスリ」〜2005年04月29日『どこを見ても賄賂の国』より引用
 韓国では教育に関する賄賂は小学校から始める。子供は単に試験の成績が良いだけでは、トータルスコアを伸ばすことができない可能性がある。テストの点数や先生からの印象などの面においてもっとも作用するのは「お金」だ。

 当然だが、テストの点数は自分の努力に比例して上がっていくものだろう。韓国でもそれは変わりないが、そこにまた違う要素が加わり、生徒のスコアとなる。生徒の親からもらった金額によって生徒の点数を改ざんし最終的に、「通知票」を作成する先生がいることは韓国では常識になっている。昔は本当にめちゃくちゃだったらしいが、今でもその風習は確実に残っているとのことだ。

 賄賂を渡さない両親の子どもは、先生のやる気がその子どもに注入されないため、授業中に無視されたり、質問しても受け付けてくれなかったりすることもあるのだそうだ。反対にお金さえふんだんに渡しておけば、少々成績が悪かろうが素行が悪かろうが、先生の胸一つでどうにかなる。

 (中略)

 他にも驚いたのが「教員資格」も買えるというのだ。これは、今現在教師を目指している生徒からの発言に他の生徒たちがうなずいた話だ。簡単に説明すると韓国で大学の教育課程を卒業し、国家試験を受けて合格した者が国家資格を有するのだが、国家試験に落ちても金さえ払えば教員資格を取得することができるらしい。ただしこれには条件がある。国公立の大学ではできないのだ。私立に限りそのウラ技が可能と言っていた。

 「お金」で生徒をえこひいき。その気になれば「教育資格」さえ買えてしまう。さらには教組の「正式指令」を受けてのプロパガンダ教育も……。
 (もちろん韓国の教師全員がこれらにあてはまるわけではありませんが)

 韓国の子どもは確かに学力は伸びてきていますが、学校は勉学だけの場ではありません。こんなことで果たしてまっとうな大人に成長できるんでしょうか?ひとごとながら心配になってきます。
 いや、ひとごとではありませんね。だって私たち日本人は国際社会の中で、そういう韓国人と今後も付き合っていかねばならないんですから。

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Posted by くっくり 02:40 | 北東アジア | comments (6) | trackback (7)