お花畑の大統領〜靖国関係もいろいろ
 盧武鉉の「裸の王様度」って、もしかして金正日以上かも?

盧武鉉・韓国大統領 独自外交、自画自賛/日米離れ、東アジアで「積極的調整」
 【ソウル=黒田勝弘】韓国の盧武鉉政権の外交政策に対しこれまで内外から懸念や疑問の声が出ているが、盧大統領は最近、韓国のインターネット新聞とのインタビューで、日米韓・三国安保体制を中心にしたこれまでの「ブロック構図」を解消し「東北アジア多国間安保体制」をつくるとの考えを明確に述べ、あらためて“日米離れ”の方向を明らかにした。

 その一方で盧大統領は政権二年半の外交を振り返り「自画自賛のようだが、国民の期待以上の成果を挙げたと思う」と自信を示すとともに、とくに懸念されている対米関係については「韓国としては自分の声で外交をやっているにすぎない。米国も韓国を新しい目で見ていると思う。私に対しては思ったより穏健だと安堵(あんど)しているのではないか。過去とは少し違う韓国の態度を米国も受け入れつつある」と楽観的な見方を強調した。

 インタビューはインターネット新聞「デイリーサプライズ」(二十一日付)との書面によるもので、主に外交問題に関して基本的な考え方を詳しく語っている。

 対日関係については直接的な言及はないが、朝鮮半島を含む東北アジア情勢をめぐる国際関係において、韓国を日米陣営ではなく中立的に位置付けようとする姿勢が色濃く出ている。

 盧大統領は、韓国は「東北アジアの仲介者」を目指すべきだとの考えをすでに明らかにしている。今回のインタビューでも「米国が今後、米日対中露という対決的秩序を前提に(外交)戦略を運営するとなれば東北アジアはいつも緊張に包まれ場合によっては不幸な事態も生まれる」と米国に警戒心を示すとともに、「韓国は当然、東北アジアの(対決秩序ではなく)共同体秩序を選択するほかない」とし、米国に対する「一方的依存」ではなく「相対的な独立性」を持ってこの地域で「積極的な調整役割」を果たすべきだと主張している。

 インタビューでは対米関係に多く触れ、「韓国は米国に対し負債(借り)がある」とし、朝鮮戦争で韓国を助けたという米国の国民感情には配慮が必要としながらも、韓国国民は「北朝鮮を恐れるあまり、米国の影響力を安保や経済力の面で大きく考えすぎ、米国の顔色をうかがいすぎる傾向がある」とし対米依存心理を批判している。

 盧大統領の発言は自らの外交に相当な自信を表明したもので、大統領になる前に「米国に一度も行ったことがない者が大統領になっていいのか」と批判されたエピソードを振り返り「文句をいわれたが(そんなことは)結果的に何ら関係なかったことを私が証明しているではないか」と述べている。

 目が点……(・_・)
 国内向けに言ってるんでしょうけど、国際社会も見てるんですよ。もちろん米国も。
 「米国も韓国を新しい目で見ていると思う。私に対しては思ったより穏健だと安堵しているのではないか。過去とは少し違う韓国の態度を米国も受け入れつつある」って、能天気すぎません?(^_^;
 
 「国民よ、北朝鮮を恐れるな。米国の影響力を過大評価するな。米国に依存するのはやめよう」ってことですよね。いいんですかね?ここまで言っちゃって。
 「調整役割」(バランサー)を目指すのはよいけど、あなたにその実行力があるのかしら?また各国の受け入れ体制は整ってるのかしら?

 今年3月22日、盧武鉉は陸海空三軍の士官学校卒業式の演説の中で、「今や我々は韓半島のみならず、東北アジアの平和と繁栄のためのバランサーの役割を果たしていく」と語りました。

 演説の翌日、盧武鉉は青瓦台(大統領官邸)のHPに自ら書いた原稿を掲載したのですが、そこでは日本の軍拡、島根県の竹島条例制定、歴史教科書問題などを取り上げ、「日本と外交戦争になるかもしれない」と記されています。

 「バランサー」と言った翌日に「外交戦争」ってアンタ(^_^;

 これに関して、話題のムック本「マンガ嫌韓流の真実!」の中で荒木和博氏(拓殖大学教授、特定失踪者問題調査会代表)が、このような見解を述べられています。

 盧武鉉にはおよそ信念と思えるものはない。心情左派、今風に言う「サヨク」である。したがって反日も、反米も、国内での受けを狙っているだけで、それがどういう結果をもたらすか、おそらく考えていないのだろう。個人的な感情と、周囲を固める左翼の入れ知恵で動いているというのが実際ではないか。

 こういう一貫性のないやり方が「アマチュア」だとか「課長級大統領」などと言われることにつながるのだが、もちろん「東北アジアのバランサー」発言も、周辺国からはほとんど相手にされていない。日米からは極端な北朝鮮への融和策が警戒され、かといって中国やロシアから信頼されているようには見えない。

 この地域の安定には朝鮮半島の安定が必要不可欠であり、それができれば、韓国は充分にバランサーの役割を果たしうる。逆に言えば、これまでそれができなかったから、東アジアは混乱してきたのである。先ほどの演説をもじれば「今や私は韓半島のみならず、東北アジアの混乱のためのアンバランサーの役割を果たしている」といったところだろう。

 盧武鉉大統領は、まず混乱した韓国内政のバランサーになった方がいいのではないか。いや、まずは彼の頭の中にバランサーが必要なのかもしれない……。

 韓国と言えば、首相の靖国参拝により一旦は訪日を取りやめた潘基文外交通商相が、一転して昨日「訪日する」と発表しましたが、どうやら↓これと大きな関係があるようで……。

無宗教の国立追悼施設建設へ 議員連盟を立ち上げ
 無宗教の国立戦没者追悼施設の建設を促進するため、自民、公明、民主の3党の幹部は25日、議員連盟を立ち上げることを決めた。民主党の前原代表が同日の記者会見で明らかにした。自民党の山崎拓前副総裁らが呼びかけたもので、公明党の神崎代表、前原氏らを役員に28日に初会合を開く。小泉首相の靖国神社参拝で悪化した中韓両国などとの関係改善を図る狙いもある。

 一方、潘基文(パン・ギムン)・韓国外交通商相が今月末に来日するための条件整備との見方もある。前原氏の説明によると、20日に韓国の鄭東泳(チョン・ドンヨン)統一相と会談した山崎氏側が24日、「追悼施設に真剣に取り組むことで、中断している日韓交流を再開させたい」として、議連への参加を要請してきたという。
 前原氏は「潘外交通商相の訪日の条件が整うのであれば、日本の国益にもかなう中で受けるべきだと私の責任で判断した」と語った。

 韓国の新聞を見ると確かに↓こう書いてある(朝鮮日報10/25 07:11更新)。

 「日本の態度の変化ない限り、首脳会議は取りやめ」
 政府の高位関係者は、「日本の首脳部の不適切な認識が、北東アジアの平和と韓日関係にプラスにならないという点をはっきりさせるため、外交長官が訪日することにした」とし、「靖国神社に代わる追悼施設の早急な建設を確約することも要求する予定」と述べた。

 山崎拓が韓国側に、「靖国神社に代わる追悼施設を建設する方向で、数日内にも議員連盟を立ち上げます。ですから潘基文さんの訪日は予定通りにお願いします」とか何とか言ったんでしょうな。
 でもヤマタクが小泉首相の許可なしにこんな勝手なことするはずないし……。小泉流のガス抜き?逆に新たな火種作ってない?
 
 どっちにしても、そんな空っぽの施設を造っても日本人は誰も行きませんよ。税金の無駄遣い。
 どうしても造りたいなら中韓にカネ出してもらいなさいよ。もともと中韓の要請で造ろうってんだから、それが筋では?

 ↓政府としても参拝は合憲との見解を改めて示してるんですが。

首相の靖国参拝は「一人の国民として」…政府が答弁書
 首相が2001年の自民党総裁選の公約に靖国神社参拝を掲げていたことに関しては、「公的な資格で参拝を行うことを公約したものとは理解していない」とした。社民党の辻元清美衆院議員の質問主意書に答えた。

 辻元清美の質問主意書に対する答弁書全文が、辻元のブログに載ってます。
 しかしこの人もねぇ。もっと他にやることがいくらでもあると思うんですが。
 ま、「国会議員って言うのは、国民の生命と財産を守るといわれてるけど、私はそんなつもりでなってへん。私は国家の枠をいかに崩壊させるかっていう役割の国会議員や」 なんて平気で言っちゃう人ですからな。
 自分のイデオロギーを実現させたくて国会議員になっただけで、国民のために働く気なんぞ最初からないんですから。

 また、民主党の野田佳彦衆院議員に対する答弁書で、首相の靖国神社への公式参拝について、「専ら戦没者の追悼という宗教とは関係のない目的で行い、神道儀式によらなければ、憲法の禁じた国の宗教的活動に当たらない」と結論づけた。

 野田氏の質問主意書については、産経夕刊紙面に↓こんな記事が(産経WEBには見当たらず)。
 【追記 10/26 16:00】産経WEBに掲載されました。「反対派の論理破綻」民主・野田氏

〈野田氏「A級戦犯は犯罪人でない」 民主内に異なる見解〉

 民主党の野田佳彦国対委員長が、先の大戦のいわゆる「戦犯」について、政府への質問主意書で、「『A級戦犯』と呼ばれた人たちは戦争犯罪人ではない」として、A級戦犯の合祀を理由とする小泉純一郎首相の靖国神社参拝への反対論は破綻していると主張していることが二十五日、分かった。民主党の前原誠司代表らは「A級戦犯が合祀されている」という理由で首相の参拝に反対しており、「戦犯」をめぐる民主党内の異なる見解として波紋を広げそうだ。

 野田氏はこの中で、「サンフランシスコ講和条約とそれに基づいて行われた四回におよぶ国会決議と関係諸国の対応によって、A級・B級・C級すべての『戦犯』の名誉は法的に回復されている」と指摘。その上で「『A級戦犯』と呼ばれた人たちは戦争犯罪人ではないのであって、戦争犯罪人が合祀されていることを理由に首相の靖国参拝に反対する論理はすでに破綻している」と主張した。

 政府は同日午前の閣議で、野田氏の質問主意書に対して「(戦犯に対する)刑は、わが国の国内法に基づいて言い渡された刑ではない」として、国内法上は戦犯は存在しないとする政府答弁書を決定した。ただ、政府答弁書は戦犯の名誉回復については「『名誉』および『回復』の内容が必ずしも明らかではなく、一概にお答えすることは困難」として明確にしていない。

 「民主内に異なる見解」と言えば、昨日は↓こういうのもありましたな。
 「軍隊保持」旧民社系議員が新憲法草案 迷走民主に一石
 民主党、以前にも増してゴッタ煮になってきたような……。

<靖国参拝>中国の歴史教育に疑問 小泉首相が米紙に語る
 コラムによると、首相は中国が「日本を脅威と感じ、日本を抑え込みたいと思っている」と分析。「(日本を訪問すれば)軍国主義が存在しないことがわかるはずだが、中国での長年の教育で日本に60年前の体制が存続し、日本は中国に敵意があるに違いないという認識が根付いている。これは現実からかけ離れている」と中国の歴史教育に疑問を投げ掛けた。
 また、首相は「中国の軍備拡大には注意しなければならない。もっと透明でなければいけない」と指摘した。

 GJ!……日本のマスコミにも同じこと言ってほしい気もするが。
 って、言えないのかな。日本のマスコミが変に煽って新たな外交問題に発展させることを恐れて。
 あるいは言ってはいるのだが、中国様を怒らせたらまずいってことで逆にマスコミが自主規制しちゃってるとか?

産経社説:首相靖国参拝 国民は冷静に受け止めた
 「継続は力なり」といわれる。小泉首相は中韓両国の抗議で途絶えていた靖国参拝の慣例を復活させ、五年間続けた。小泉首相の後、誰が次期首相になっても、参拝を継続し、両国が「靖国」を外交カードとして使えなくなるような関係の構築が大切だ。

 小泉首相が毎年参拝を続けてきたことで、「靖国」は外交カードとしてはほとんど無力化されたと思います。
 ……別の外交カード(追悼施設)を作ろうとしてるアホがいるのが気にはなるけど。
 問題は次の首相ですね。次の首相がもし参拝しなかった場合、次の次の首相がまた行きづらくなってしまう。
 いま「ポスト小泉」として名前が上がってるのは福田さん、谷垣さん、麻生さん、安倍さんの4人。福田さん、谷垣さんは参拝しそうにない。となると麻生さん、安倍さんに頑張ってもらうしかないんですが……。

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Posted by くっくり 01:32 | 北東アジア | comments (6) | trackback (2)
コメント
まったく韓国大統領にはあきれます。
私の住んでいる国には朝鮮戦争に国連軍として参加して命を落とした人が187名います。
ほかの国にもたくさんいると思います。
どうしてアメリカにだけ配慮なのか分かりません。
朝鮮半島の平和のために、わざわざヨーロッパの外れから出かけていった方たちもいます。
まったくこんな人が大統領なんて悲しい話です。
Posted by madoka | URL | 05/10/26 05:14 | 9oZhmm8g

でもノムヒョンの政策は日米にとって有利です。韓国を気にしなくてよくなれば、北朝鮮核施設への限定的武力行使が現実味を帯びてきますから。少なくとも、ジョンイルにそう心配させるだけで交渉は有利になります。交渉において韓国が味方につくよりはよほど優良なカードです。
Posted by 通りがかりのもの | URL | 05/10/26 05:58 | 2Pld5RQQ

 いつも含蓄のあるコメントを楽しみに見ております。
個人的に問題視しているのは、政府自民党の靖国参拝に関する見解のなかで、神道の儀礼(二礼二拍一礼)を行わなければ、公式参拝であっても合憲である、という認識を示した事です。

 小林よしのり「靖国論」の中でも示されている政教分離に関する記述で、行政が一切の宗教的な行事を行ってはならないというわけではなく、特定の宗教を奨励・助長するようなことが無い限り、問題ではない、という内容がありました。
 つまり、総理大臣の靖国公式参拝であろうとも、国策として神道を普及させようとかそういう政策をとっていませんので、首相の公式参拝は何ら政教分離規定には違反しないのです。

 しかしながら、今回の政府見解は逆に、民主党やその他野党が主張しているような、総理大臣が
   「神道の儀礼に基づいた参拝をした場合には」
違憲に相当する可能性があるということを暗に認めてしまったことにならないか、危惧しています。 
Posted by muraka | URL | 05/10/26 08:26 | mlYecHHE

>GJ!……日本のマスコミにも同じこと言ってほしい気もするが。
同じことをいうと

>「(日本を訪問すれば)軍国主義が存在しないことがわかるはずだが、中国での長年の教育で日本に60年前の体制が存続し、日本は中国に敵意があるに違いないという認識が根付いている。これは現実からかけ離れている」
 ↓
「日本は中国に敵意があるに違いないという認識が根付いている。」

>「中国の軍備拡大には注意しなければならない。もっと透明でなければいけない」
 ↓
「中国の軍備拡大には注意しなければならない。」

なんてなるのでしょうか。
Posted by gatagata | URL | 05/10/26 11:46 | 8.nvIUBk

皆さん、コメントありがとうございます。
いつも個別にレスできず、すみません。

madokaさん:
ギリシャからのご訪問、ありがとうございます。
ギリシャも朝鮮戦争に参加していたんですね。全く知りませんでした。この機会に調べてみましたところ、国連軍の参加国は以下の通りでした。

>アメリカ合衆国、オーストラリア,ニュージーランド,英国,フランス,カナダ,南アフリカ,トルコ,タイ,ギリシャ,オランダ,エチオピア,コロンビア,フィリピン,ベルギー,ルクセンブルク

今の韓国人はこのことを知ってるんでしょうか?
大統領があの調子ですから、知るわけもないか(T^T)
Posted by くっくり | URL | 05/10/26 13:02 | OZuY2aAs

いつも拝見しています。
以前、クラインさんとこで見つけたやつ、コピーします。

>盧武鉉政権樹立を工作した北朝鮮の大物女スパイ”李善實”
をご存じでしょうか?

1.朝鮮労働党序列22位、1980年10月から労働党政治局候補委員、
 1982年3月から最高人民会議代議員を勤め、最近死亡が確認された
 大物スパイ。
2.あのジェンキンスさんも出演した北朝鮮の人気TVドラマ「名も無き英雄」の
 主人公で1974年1月工作船で日本潜入、
 同年3月荒川区役所で外人登録、
 同年11月在日韓国大使館で韓国・国民登録、1980年から韓国内で
 工作開始、
 1990年仁川沖の江華島の海岸から半潜水艦で北朝鮮の海州港へ
 帰還するまでの10年間韓国内の地下工作を担当。
3.盧武鉉政権擁立の為韓国内で地下組織を作り上げた女間諜。
 李善實の事件は彼女が韓国離脱後の1992年10月6日に発覚。

* 盧武鉉の父親は南朝鮮労働党の党員で5人以上の殺人を犯しています。

 この情報は既にご存じかもしれませんが私のxxより
 知らされましたので、お知らせ致します。
 又この事は韓国軍の情報関係者には周知の事実で、
 盧武鉉の父親の件は前回の大統領選挙の話題になったそうです。
Posted by J.H.K. | URL | 05/10/26 17:23 | K2S.h3B2

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盧武鉉韓国大統領 『宗主国は中国』
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Posted by やじざむらい的日々雑感 | 05/10/26 14:07

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Posted by ブログ界の正論 | 05/11/11 12:16